5月の映画 『プレシャス』
『プレシャス』 : リー・ダニエルズ監督、ガボレイ・シディベ
5月に行った映画は3本。
「第9地区」「ソラニン」そして「プレシャス」。
1987年のニューヨーク、ハーレム。16歳の黒人少女プレシャスは、二度目の妊娠。父親は、自分の父。母親からは肉体的、精神的な虐待を受けている。さらにとんでもなく太っていて、読み書きもできない。そしてエイズの陽性反応。そんな苛酷で残酷ともいうべき救い難い状況の中で、自分自身の愛し方を覚えていく物語。
人生の大きな転機となったのは、“イーチ・ワン・ティーチ・ワン”という問題児のための学校。原作者(サファイア)自身が教師を勤めていたという学校でもあり、通常の学校を追い出されたけど自分の意思で何かをやりたいという子供たちが通う学校。始めは反発していたプレシャスだったが、次第に読み書きができるようになり、表現方法を覚えていくことで、少しずつ暗闇から抜け出す力が湧いてくる。やはり、すべては「意思あるところに道あり」である。
原作のタイトルは「プッシュ」。
プレシャスに辛抱強く向き合う教師役を演じた、ポーラ・パットンという女優(アフリカンアメリカン)が魅力的だ。
「もっと細い足になりたい」「もっと高い鼻に生まれたかった」と毎朝ぼやいている娘にみせたい1本。
Copyright (c) 2008 Kouichirou Genba All rights reserved.